柴さんが、シムのポーズスクショからイラストを起こして描いてくれました°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°
まさか花まで丁寧に描いてくれるとは思っておらずびっくり。力作です!!
落書きをアップしている場合ではないので、先にこちらを更新!
ポーズはそにあ作です~。
小話をつけて~といわれたので、このシーンでどいういうやりとりがあったかなという程度のものを添えておきます
「そろそろ出かける」
テラスまで蔦状に絡みついた深紅の花の中に佇むルベウスに声をかけると、
「ああ、まて。どうせならその上着には彩りが欲しい。そこにいろ」
と、滑らかな声が出発を遮り、デキウスに歩み寄りながら手近な花を手折る。デキウスが訪問先に手土産にと携えている花束と同じ物だ。それを慣れた手つきで束ね、デキウスに動かぬようにと言い添えて上着の襟へと屈んだ。
背丈の違いは殆どないが、それだけに少し俯くと顔が間近になる。
デキウスにとって、触れるのも眺めるのも、舌で辿るのも格別に気に入っている指先が、血を吸ったような花の花弁を痛めないように繊細な力加減で上着の襟へと花を挿そうとしている。
その指の動きに合わせて花弁が震え、庭に立ちこめる香りよりもひときわ濃厚な主張をしてきた。
だがそれよりも、ルベウス自身からほのかに立ちのぼる芳香が、デキウスには何よりも勝る。
「忘れているものはないか?」
指先の花に集中しているのか顔も上げずにルベウスが尋ねるが、それはこちらの迂闊さを心配しているというよりも、訪問先で礼を欠くことへの懸念だ。几帳面で融通が利かないほど勤勉かと思えば、驚くほど大雑把かつ怠惰で、周囲に優秀な執事並の配慮ができるくせに、呆れるほど身勝手な男。
そんなことを思って眺めていると、自然と唇の端に笑いが滲む。
「動くなと言ってるだろう?」
ルベウスが眉間に皺をよせたので、腰に這わせようとした手を留めた。すっかり手のひらが覚えている背のカーブは、目を閉じていてもどこに触れているかわかる。
背中だけではない。腿も膝も足首も、熱を孕む場所すら手が覚えている。おかげで忌々しいことに、お互いにとって誰かを身代わりとして抱くことも、それでひとときの満足を得ることもできない。
その微妙な造形と毎日慣れ親しんだ体温を愉しんでいると「何を笑っている」と、顔を上げて顔を覗き込んできた。
感情の動きが見づらい薄い蒼の目が、瞬きもせずにデキウスを見ている。
「ヒトの世界で、ブートニアを男の襟に挿す意味を知ってるか?」
「貴方の求婚を受けます、だろう?」
ふん、とでも言うようにつまらなさげな口調でルベウスは答えた。
「つまりはそういう?」
「された覚えもした覚えもない。更に言うなら──」
ルベウスはそこで言葉を切ると
「これから誰かの寝所を暖めに行く男だけはごめんだ」
と揶うように笑った。
「そちらもだろう?」
デキウスが面白そうに返すと、ルベウスはすれ違いざまにぽんと肩を叩き
「だから帰ってくるのが愉しみなんだろう?」
と耳元にキスの音と挑発的な一瞥を添えて、双翼を広げるとテラスから姿を消した。
こちらが見送られるはずだったんだが、と苦笑しつつ、ルベウスが添えていった赤いブートニアを見下ろすと、返せなかったキスをするようにその花に唇をつけた。
以下、スクショ。ポーズは創作のワンシーン作りたいなーという動機で始めたんですが、私自身はまだ一つも絵に起こしてません\(^o^)/
でも360度、好きな角度から寄ったり離れたり、舐め回すように見れるので楽しいですよ!